上海市や浙江省など各省市で操業開始時期の延長を発表
(中国)
中国北アジア課
2020年01月29日
中国国務院は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、春節休暇期間を2月2日まで延期する(2月3日から通常どおり出勤)と発表した(2020年1月28日記事参照)。中国各省市レベルでは、感染拡大を防ぐため、企業や学校の操業再開時期や新学期の始業を延期する動きが広がっており、今後、中国に進出する日系企業にも大きな影響をもたらす可能性がある。
北京市は1月27日、重点対象者などに対する、新型コロナウイルス感染肺炎の予防・抑制措置を強化するとの趣旨の通知を公布した。同通知では、過去14日以内に、湖北省への渡航歴のある者や湖北省の住民と接触した北京訪問者に対し、宿泊先や宿泊先のあるコミュニティ(社区)に自主的に健康状況を報告するとともに、北京到着後の14日間は医学的な観察を続け、日々検温を実施し、外出を控えるよう呼び掛けている。
また、1月27日に上海市、吉林省、浙江省、1月28日に重慶市、江蘇省、広東省が相次いで操業再開時期や新学期の開始時期を延期すると発表した(表1参照)。今後、ほかの省市においても同様な措置が取られる可能性があるため、政府の発表を注視していく必要がある。
感染者数は引き続き増加
湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の累計感染者は、中国全土で5,974人(1月29日午前0時時点)となり、前日に比べ1,459人増加した。湖北省での感染者は3,554人(前日比840人増)に達し、全体の6割を占めた。また、浙江省や広東省では200人以上の感染が確認されている(表2参照)。なお、既に退院した感染者は103人に上る一方、死亡者数は132人に達した。
(方越)
(中国)
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