EU司法裁判所、米国への個人データ移転認めず-欧州委の対米「セーフ・ハーバー」原則は無効に-

(EU、米国)

ブリュッセル事務所

2015年10月21日

 EU司法裁判所は10月6日、米国への個人データ移転を特例として認める「欧州委員会決定」を無効とする判決を下した。同裁判所は、EUの最高裁判所に相当するため、EU「個人データ保護指令」に基づく本件の最終的判断が示されたことになる。同判決では、2013年の「エドワード・スノーデン事件」にも言及して、米国にEUから個人データが移転された場合の保護が不十分との見解を示した。第三国への個人データ(顧客情報などを含む)移転の制限について、EUとしての厳格な姿勢があらためて示された格好になり、企業が欧州域内で収集した個人データの取り扱いには注意が必要だ。

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