中国富裕層、日本産食品への関心高く 約9割が日頃から購入 ―中国富裕層における日本産食品の消費動向調査から―

2022年02月17日

日本食品海外プロモーションセンター(JFOODO)は2021年12月に「中国富裕層に対する日本産食品の購入意向・消費動向調査」を実施した。その結果、輸入食品の中で購入するのは日本産が圧倒的に多く、日本産食品に対し「安心・安全」、「美味しい」、「身体に良い」、「高品質」、「栄養が豊富」などの好印象を持ち、約9割が日頃から継続的に購入していることがわかった。
中国向けに輸出された日本の農林水産物・食品は、新型コロナウイルス感染症による経済の混乱にもかかわらず、2021年(1-12月)は前年比35.2%増(2,224億円)となり、近年の訪日中国人観光客の増加も背景として、既に幅広い層に日本産食品が受け入れられている。中国富裕層は、日本産食品を知り、飲食の経験があれば購入意欲があることが推察され、今後の更なる需要が期待できる結果となった。
また、富裕層の購入チャネルについても調査し、ネット販売(EC)やスーパーに加え、顧客を限定したクローズド販売会を利用している実態が明らかになった。中国では、日本産青果物や乳製品などへの厳しい輸入規制が課されており、本年1月からは中国向け輸出食品の製造等企業登録制度が施行されるなどしているが、今後の更なる輸出増に向け、JFOODOはこれらの調査結果を踏まえ、近々に中国富裕層に向けた日本産食品のテスト販売を計画しており、将来的なプロモーションの可能性も探ることとしている。

調査概要

調査期間:
2021年12月17日~27日
有効回答数:
201(男性72.6%、女性27.4%)
調査対象:
世帯年収100万元(約1,800万円)以上かつ保有総資産1,000万元(約1億8,000万円)以上で、2021年下半期に日本産食品の購入・飲食経験がある中国人

調査結果(サマリー) 

【購入する輸入食品の原産国】
  • 「日本産」が圧倒的に多く(100%)、次いで「米国産」(57.7%)、「タイ産」(51.2%)。
【日本産食品の認識・イメージ】
  • 「安心・安全」、「美味しい」、「身体に良い」、「高品質」、「栄養が豊富」。
  • 日本食品を購入した60.5%が「菓子類」を購入。それに次ぐ「水産食品・加工品」(23.2%)、「即席加工品」(15.8%)と比べ人気の高さがうかがえる。
【日本産食品の購入チャネル】
  • オンラインでは「EC」(48.9%)、オフラインでは「スーパー」(33.2%)の利用に加え、顧客を限定したクローズド販売会も多い。日本産食品の購入のきっかけは75.8%が「高品質」を挙げた。
【日本産食品の購入タイミング】
  • 「日頃から購入」(89.5%)していることから、一度購入し、自身の求めるものであれば継続的に購入する傾向があると推察される。

詳しい調査結果は以下からダウンロード可能。

発行年月:
2022年2月
作成部署:
ジェトロ日本食品海外プロモーションセンター(JFOODO)
総ページ数:
108ページ

JFOODO 海外プロモーション事業課 大曲、大林
Tel:03-3582-8345 E-mail:JFB@jetro.go.jp