2020年にドイツ開催の見本市、件数・出展企業・訪問者とも予定より7割減

(ドイツ)

ミュンヘン発

2021年02月10日

ドイツ見本市産業連盟(AUMA)は1月28日、2020年にドイツ国内で開催された見本市の状況を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同年に開催予定だった355の見本市のうち、実際に開催されたのは114だった。予定していた全ての見本市が開催された場合の総出展企業数や訪問者数と比較すると、出展企業数は24万8,000社から7万社、訪問者は1,560万人から430万人と、いずれも約7割減少した。

2020年の見本市産業の経済全体への寄与は約60億ユーロで、通常時の約280億ユーロから8割近い減少となった。9月のキャンピングカー見本市「Caravan Salon」は完全来訪型で実施されたものの(2020年9月9日記事参照)、その後の新型コロナウイルス感染再拡大などにより、検査・分析機器見本市「analytica 2020」(2020年9月16日記事参照)、医療機器総合見本市「MEDICA」(2020年9月23日記事参照)はオンライン開催となり、自動化・メカトロ総合見本市「automatica2020」は中止となった(2020年10月9日記事参照)。

AUMAは今後の見通しについて、2020年秋から2021年にかけて開催予定だった約380の見本市のうち、既に約110が中止、あるいは2022年への延期が決定したとしている(1月28日時点)。見本市中止は開催者や出展企業はもとより、開催地のホテルや飲食店、物流業者、タクシー会社など関連産業にも影響を及ぼす。AUMAによると、2020年と同様の状況が続けば、2021年に10万人を超える雇用に影響する可能性があるという。ifo経済研究所によると、見本市業界と関連業界の雇用は約23万1,000人。

世界最大級の製造・生産技術見本市であるハノーバーメッセは4月12日から16日までオンラインで開催外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますされる。ヨルン・ホルトマイアーAUMA会長は、特に中小企業にとって新製品発表や顧客獲得のため、見本市のようなリアルのプラットフォームが必要としている。

(クラウディア・フェンデル、高塚一)

(ドイツ)

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